お焚き上げは1300年続く美しい日本の伝統文化です。

COLUMN

お焚き上げコラム

2019/06/15
お焚き上げとはなんですか?|お寺のご住職に聞きました。

お焚き上げとはなんですか?|お寺のご住職に聞きました。

「お焚き上げ」とは、魂が宿っているように思えて粗末に扱うことができない品物を、寺院や神社などで僧侶や神主がご供養し、焼却することです。

「どんど焼き」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。地域によってどんと焼き、左義長など呼ばれることもあります。小正月(1月15日ごろ)に、この1年お世話になったお守りやお札などを寺院や神社にもちより、一斉に燃やす行事です。お正月にお迎えした歳神様(としがみさま)を炎とともに送るという意味があります。安寧なお正月を迎えられたことへのお礼やお正月のしめくくりとして、燃やした火でお餅や団子を焼いて食べ、健康を祈願する地域も多いようです。「どんど」というインパクトのある響きの語源は、たくさんの正月飾りを燃やす際の「どっ、どっ」という音ではないかともいわれています。

平安時代の正月に貴族たちは、ホッケーのように青竹で作った毬杖(スティック)で毬(まり)を打ち合う競技に興じていました。お正月が終わった小正月の時期に、毬杖を束ねて、その上に扇子や短冊などを添え、陰陽師が歌いながら焼いたことがはじまりといえそうです。

お焚き上げは、「大切なものは宗教的な儀礼にのっとり、炎とともに処分する」という思想を受け継ぎ、現代に至っていると考えられます。
お焚き上げの対象になるものは、主にお仏壇、およびお位牌、護摩札および学業成就、交通安全等のお守りなどです。これらは一般的に、所有者が入手された際に宗教者が「開眼(かいげん)」あるいは「魂入れ」と呼ばれる儀式を行い、魂を入れます。これによって、宗教的なアイコン、いわゆる「魂」が宿ったものとなります。

それら、「魂の宿ったもの」を手放すことが「お焚き上げ」ですが、つまり品物を焼くに先立って、魂を抜く処理をすることが推奨されます。あくまで心の問題ですが、私たちのご先祖様はこの国に生まれ、暮らす中で、長い間、「魂の宿ったものは、魂を抜いてから処分する」という風習を尊重してきました。先人の知恵の尊重は大事なことですので、少しでも気になるところがあれば、僧侶や神主に依頼して「魂を抜いて焼却」というまっとうなお焚き上げの手順を踏むことをお勧めします。その「魂を抜く作業」は「閉眼(へいげん)」もしくは「魂抜き」と呼ばれますが、通常は僧侶や神主が、独特の手法により行います。

さて最近では、亡くなられた方のさまざまな遺品やご自分の想いが込もったもののお焚き上げを希望される方も増えてきました。
例えば写真、人形、ぬいぐるみ、手紙、衣服、書籍などですが、これらは必ずしも「魂が宿っている」という解釈はしません。しかしながら、所有者の愛着があるこれらの品物について、手放す際に「長い間ありがとうございました」と思いを込め、礼を尽くし、別れを告げることで、心の安定を保つことができます。僧侶や神主は一定の手法を用いて気持ちをこめてご祈祷し、お祓いをしたうえでお焚き上げを行います。

今を去ること1300年、遠い平安の都行事が、時空を超え、姿を変えながら現世に生きている。我々宗教者も、依頼者の方がそれぞれの品物に抱かれていた思いのみならず、幾多の先人が生きてきた時代の重みも噛みしめながら、真摯な気持ちでお焚き上げに臨んでいます。

真言宗僧侶 高橋泰源




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